人前が苦手だ。
人と話すのは好きだ。
あがり症っていうんでしょうか?
大勢の人の前に立って話をすると、緊張して呼吸が苦しくなる。
小学生の時、生徒会長に選ばれ、必然的に全校生徒の前であいさつをすることが多くなった。
もちろん、いきなり治るわけもなく、毎回紙に書かれた文章をなんとか読むだけで精一杯だった。
紙がなかった時などは、頭の中が真っ白になって、めちゃくちゃな話しかできなかったこともあった。
あまりの緊張で、倒れそうになったこともある。
卒業式の時はどうだったのか・・・今ではそんなことも思い出せない。
小学校を卒業すると、あまり大勢の前に立つことはなくなったが、それでも中高のクラスの前に出て、話をしたりするのも辛かった。
歳を重ね、だんだんとそういう機会も減っていったが、自分の中の苦手意識は消えることはなかった。
大人になり、ずっと人・スポーツ・健康に関わる仕事に就きたくて、スポーツクラブに入った。
トレーナーだけのような仕事をイメージしていたが、まさかスタジオのインストラクターをやらされるとは思ってもいなかった。
嫌な思い出がよみがえる。
オープングスタッフとして採用になったので、オープン4ヶ月前から、毎日のように知識研修&トレーニングが行われた。
自分が興味を持っていることの勉強や、フィットネスのトレーニングはキツかったけど、ぜんぜん苦じゃなかった。
むしろ、毎日部活みたいでとても楽しかった。
そんな毎日のなか、少しずづ仲間の前で話したり、インストラクションの練習を行う。
研修時間内や、それ以外でも仲間同士積極的にやった。
まだまだ堂々とまではいかないが、それなりに落ち着いて話せるようにもなってきた。
なぜそうなったのか・・・毎日一生懸命だったのもあるが、同じ目標の仲間と、繰り返し練習してきた結果だと思う。
オープンを迎え、たくさんのお客さんと関わり、スタジオのレッスンも毎日こなし、気が付くと多少緊張こそすれど大勢のお客さんの前で、とても楽くしゃべり動く自分がいた。
あの時の経験は、辞めてしまったいまでも役に立っている。
でも、いま以前とは人数が違っても、生徒さんの前に立つときは緊張する。
それでも・・・
もう昔みたいにはならない。
すこしは強くなったんだろうか。